江戸時代中期における木綿および消石灰の一般への普及により、最も進化した成熟期の灰汁発酵建て藍染技法を忠実に再現しています。
化学薬品や糖(ブドウ糖や水飴など)を添加せず、天然素材のみで藍建てした本来の藍染です。
原材料は、蒅(すくも)、樫の木灰から採った灰汁、無農薬の麸(ふすま)、消石灰(麸および消石灰は微量)。全工程に鈴鹿山脈から湧く伏流水を使っています。
この技法で染められた藍染製品は、防臭・抗菌・消炎・鎮痛・UVカットほぼ100%・鎮静効果などに優れていると言われ、アトピー性皮膚炎にも有効であることが実証されています。
藍色四十八色と言われる濃淡の美しさもさることながら、最も重宝していたと思われるのは洗わなくても良かったからでしょう。
灰汁発酵建て藍染は抗菌・防臭作用が強く、たまの水洗いで充分なのです。
また、灰汁発酵建て藍染には他にもさまざまな〝ちから〟があると言われており、江戸の人たちはこの藍の大いなる〝ちから〟を肌で感じ、生活の中に採り入れていたのではないでしょうか。
『サスティナブル』や『SDGs』という言葉をよく耳にするようになりました。相次ぐ自然災害やコロナ禍の影響を受け、私たちの価値観が大きく変化しているのと同様に、社会全体が「本当に必要なものは何か」という原点回帰、本物志向へとシフトしているように感じます。
近年、日本が誇る伝統文化「藍染」は、諸外国においても注目されており、特に欧米での需要が高まっています。一方、日本の現状を見ると、流通している藍染の大半が化学的な染料を添加した『藍染風』であり、本来の藍の効能は期待できません。
本来の藍染は機能的で美しく(用の美)、古くから人々の暮らしを豊かにしてきました。江戸時代から続き、伊勢藍が継承する「灰汁発酵建て」による藍染は、たくさんの可能性を持っています。
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